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検索練習と共に効果的勉強法、間隔練習(分散練習)とは?

投稿日:2018.12.14.

「間隔練習」は記憶の定着率を高める

様々な勉強法がありますが、科学的に最強の勉強法は「検索練習」とされています。簡単に復習しておきますと、検索練習とは「勉強した内容を思い出すこと」でした。

では、間隔練習とは何でしょうか? 名前の通り「間隔をあけて勉強すること」です。たったそれだけにもかかわらず、検索練習と同様に高い学習効果が得られることが分かっています[1]。

例えば、間隔練習が記憶に与える影響を調べた実験[2]があります。この実験では参加者を以下の3グループに分けました。

  • 間隔を空けずに合計6回勉強し、30日後に試験を受ける
  • 1日ずつ間隔をあけて合計6回勉強し、30日後に試験を受ける
  • 30日ずつ間隔をあけて合計6回勉強し、30日後に試験を受ける

その結果は図1の通りでした。集中して(間隔を空けずに)勉強した方が一時的な効果は認められましたが、最終試験では結果が逆転していました。すなわち、学習と学習の間を空けることによって記憶が強固なものになるといえそうです。

[図1] 間隔学習の効果

どれくらい間隔をあけるべきか

学習と学習の間を空ければ良いということであれば、

  • どれくらい間隔をあけて勉強するのが最も効率的なのか?
  • 定期的に勉強すべきなのか、それとも何か別の最適な間隔があるのか?

といった疑問が出てくると思います。実は何れも科学で実証されています。まず、「最適な間隔はどれくらい?[3]」という疑問を調べた研究によりますと、

  • 間隔を空けずに復習することは最も効果がない
  • 7~10日前後間隔をあけて復習することが最も効果が高い

ということでした。また、「等間隔の復習は長期記憶の保持率が高くなる[4]」という結果も出ています。すなわち、7~10日ごとに定期的に復習を行うのがベストといえます。

間隔練習の効果

間隔練習は、検索練習と共に非常に学習効果が高いということが分かっています。そして勉強の間隔は、

  • 7~10日ごとに定期的に復習するのがベスト

ということでした。ぜひ勉強に間隔練習を取り入れてみてください。また、間隔練習は検索練習と合わせて使うことができますし、その他の「科学的根拠に基づいた勉強法」と合わせて使えばより効果的になります。ぜひ勉強に間隔練習を取り入れましょう。



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About
植木都顕
(Ueki, Kunitaka)

システム開発会社(株)ロワのアトリエ代表取締役
早稲田卒(副総代)。稲門会副会長、研究会副幹事長
1.技術屋。知性構造に興味を持ち人工知能を研究
2.読書家。書籍・論文あわせて年間3,000冊以上
3.効率主義。論文抽出に独自ツールの使用など
最近の目標は海外の大学院で勉強すること
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