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本やノートを再読する勉強法は一時的な学習効果しか見込めず非効率である

投稿日:2018.12.12.

本やノートを再読して勉強している人は多い

科学的に間違っている勉強法」ってエントリにも書いていますが、本やノートを何度も読み返ししたり、ハイライトを引きながら勉強している人は案外多いんですよね。確かに、本の再読には一時的な効果は認められるようなのですが、長期的な視点で考えたときの学習効果は薄いようなんですな。

例えば、テスト勉強の一夜漬けをするときなど「明日まで覚えていられれば良い!」って状況なら使えるかもしれませんが、それでは本来の勉強の目的とは異なりますよね。

確かに一時的な効果は認められるようだ

本やノートの再読は一時的な記憶の効果は見込めるようです。例えば以下のような実験[1]。

  1. 実験参加者に750語 or 1500語の文章を読んでもらう
  2. 文章を規定回数(0回、1回、2回、4回)繰り返し読んでもらう
  3. 10分待機
  4. 読んだ文章のうち10%を穴埋め問題にして回答させる

実験の結果は図1の通りになりました。これによると、再読数が増えると正答率も上がっており、確かに再読は一時的に記憶に留める効果はあるようです。

[図1] 再読の一時的な効果

でも、長期的に見ると再読の学習効果は薄い

しかし、「効率的な学習方法はこれだ![2]」っていうメタ分析によれば「本やノートを読み返す再読の学習効率は低い」ということが分かっています。

研究者曰く

大学生よりも若い学習者はほとんど再読研究に参加しておらず、再読の学習効果における一般性は十分に確立されていない。また、学習効果は単純記憶で測定されているため学習の理解度は明確となっていない。さらに、他の勉強法と比較すると学習効果は低いことがわかっている。

ということのようです。

つまり、勉強法の一般性に疑いがあり、他の勉強法と比較しても学習効果は低いということですから、勉強法に再読を採用するメリットはないでしょう。一時的な成果に騙されることなく「科学的根拠に基づいた勉強法」を取り入れて、効率的に勉強していくべきですね。



こちらの記事も参考にしてみてください。

About
植木都顕
(Ueki, Kunitaka)

システム開発会社(株)ロワのアトリエ代表取締役
早稲田卒(副総代)。稲門会副会長、研究会副幹事長
1.技術屋。知性構造に興味を持ち人工知能を研究
2.読書家。書籍・論文あわせて年間3,000冊以上
3.効率主義。論文抽出に独自ツールの使用など
最近の目標は海外の大学院で勉強すること
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